写経がすんだら、筆と硯を洗おう!【おうち写経お片付け編】

小筆と硯の洗い方
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写経筆(小筆)と硯、洗っていますか?

でー太
でー太

え、小筆も硯も洗うものなの?

墨を磨って写経筆(小筆)で書いた場合、後片付けはどうすればいいんでしょうか。

写経筆(小筆)と硯、それぞれ、どの程度まで洗えばいいのかが、難しいですよね。

きちんと手入れをすれば、次に書くとき、もっと調子がよくなるかもしれません!

本などで調べながら、まとめました。

ひとつずつ見ていきましょう。

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お片付けのために準備するもの

  • 半紙(新しいものでなくてOK)
  • スポンジか布

写経筆(小筆)を洗おう

すみよ
すみよ

筆をまず、洗いましょうか。

半紙に水をポトリ

水をポトリと半紙におとします
これは漢字用の半紙

半紙に水を少し落とします。

半紙は、漢字用でも仮名用でもOK。

漢字用だと水がしみ込みやすく、仮名用だとしみ込みにくいです。

筆を引きながら墨を落とします

筆を引きながら墨を落とします
筆先を整えるようにしながら

水のあるところで、筆を倒して引きながら、墨を落としていきます。

筆の上の部分は糊で固められているので、その糊をなるべく落とさないようにします。

墨がこのくらいになったらOK
もうちょっとがんばりたくなる気持ちを抑えて

墨がこのくらいになったら、終わり。

がんばりすぎないのが、コツです。

筆の先端にしか墨をつけないので、毛に残る墨も少ないのですが、墨溜まり(すみだまり)を作らないように、できるだけ拭き取ってください。反故紙(ほごし)*に一~二滴の水を垂らし、そこで穂の側面をこすりつけるようにして拭き取りましょう。紙を手の上に乗せて、感触を確かめながら拭き取ってもかまいません。スポンジを使ってもよいでしょう。
*書き終わった紙のこと

『筆墨硯紙事典』天来書院、2009年、p.69より

筆を吊り下げて乾かします

筆を乾かす
おつかれさまでした

直射日光の当たらないところに筆を吊り下げて、乾かします。

▼紺色の紙に金の墨で書く、写経です。

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硯を洗おう

硯は使用したあと必ず洗うこと。墨の残ったものをきれいに取り除き洗っておくことが大切である。石によっては墨をためたままにしていてひびが入ったりする。

洗い方は特別むずかしく考えなくてよいと思う。水道水でいい、スポンジのたわしや布などを使って愛情こめて洗うのである。

汚れてくると、墨おりが悪くなったり、墨堂*が平らでなくなったりする。第一良い作品が書ける訳がない

*墨を磨る、硯の平らな部分のこと

木村鐵郎『The 硯 文房四宝③選び方使い方』日貿出版社、1984年、p.103より

あ、大変だ!

硯に残った墨を拭き取ります

硯の墨を拭き取る
写経だと、墨の量は少ないですよね

さきほど筆を洗った半紙でもいいですね。

半紙か布で、硯に残った墨を拭き取ります。

硯をスポンジか布で洗います

スポンジで硯を洗う
きれいになあれ

台所の流しなど、ステンレス製の場所で洗います。

ステンレス製なら墨がついてもお掃除が楽です。

陶製や樹脂製の洗面台では、墨ってなかなか落ちてくれません。

硯の隅は、お掃除しにくいですよね。
私は、歯ブラシを使っています。

硯を乾かします

硯を乾かす
おつかれさまでした!

墨が落ちたら、水気を拭き取って、直射日光の当たらないところで乾かします。

固形墨のお片付け

固形墨を乾かします

墨を乾かす
湿気が苦手です

固形墨についた水分を半紙か布で拭き取り、直射日光の当たらないところで乾かします。

乾いたら、買ったとき入っていた桐の箱に入れて、お片付け終了!

墨を使った後、きちんと水分を拭き取り、乾かしましょう。~(中略)~

墨は桐箱に入れ、直接日光の当たらない引き出しやタンスに入れて保存します。気密性の高い箱や、水滴に水が入ったままの硯箱に長く入れないようにしましょう。カビや腐敗、割れの原因になります。

『筆墨硯紙事典』天来書院、2009年、p.109より

桐箱をしまっておく場所も大切なんですね。

まとめ

筆は、墨が完璧に落ちなくても大丈夫。

硯は、しっかり墨を落とします。

筆も硯も固形墨も、直射日光の当たらないところで乾かして、元の場所に戻せばOKです。

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