書道におすすめの液体墨2種類をくらべてみました!呉竹「書芸呉竹」と墨運堂「玄宗」

おすすめの液体墨「書芸呉竹」と「玄宗」
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でー太
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液体墨は、どんなのを選べばいいの?

書道の道具は「使ってみないと、自分に合うか分からない」ですよね。

私が持っている2種類の液体墨について、まとめました。

お買い物のときの、ご参考になれば。

(墨液・墨汁・液体墨など表現されますが、ここでは液体墨で統一しています)

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呉竹「書芸呉竹」と、墨運堂「玄宗」

書芸呉竹
呉竹「書芸呉竹」500ml
玄宗
墨運堂「玄宗」500ml

この2つを私がよく使うのは、以下のポイントからです。

  • 価格帯が、ちょうどいい感じだから
  • 作品用の液体墨だから

ひとつずつ簡単に説明します。

価格帯が、ちょうどいい感じ

書道を長く楽しむコツは、お金をかけすぎないこと

液体墨は、まず価格で選んでおりました (;^_^A

「500mlで1500円前後なら、たぶん品質的に間違いないかな」という、個人的な判断。

品質とお値段のバランスがちょうどいいラインが、このあたりのような気がしています。

ネットショップのサイトを見ると、どちらも高評価のレビューが多いです。

作品用の液体墨

「表装(ひょうそう)」するとき、作品用の液体墨は水でにじみません。

表装(ひょうそう)[または表具(ひょうぐ)]とは

掛け軸にしたり、額に入れたりするため、書き上げたものに水のりをつけてシワを伸ばすこと。

このとき、水のりで液体墨が溶けると困るんです。

練習でも、作品用の液体墨を使った方がいいかも、と思っています。

どうして? もったいないよ。

理由は「いつ仕上がるか分からないから」。

最後に書いたものが、いちばん出来がいいとは限らない ( ;∀;)

「初めから本番」という状態でいる方が、緊張感もあり、仕上がりも早くなるような・・・ならないような。

原材料に違いがあった! 膠(にかわ)系と合成樹脂系

調べてみると、「書芸呉竹」と「玄宗」には、いろいろ違いがありました。

液体墨の原材料のうち、接着剤的な成分で分類すると、膠(にかわ)系と合成樹脂系に分かれます。

呉竹「書芸呉竹」墨運堂「玄宗」
膠(にかわ)系合成樹脂系

膠(にかわ)とは

獣類の骨・皮・腸などを水で煮て、その液を乾かして固めたもの。

ゼラチンが主成分で、粘着剤などに使う。

合成樹脂とは

すごく簡単に言うと、プラスチックのこと。

つまり、接着剤成分については、天然物と人工物という違いがあるんですね。

膠(にかわ)系液体墨の特徴

  • 固形墨との併用ができる
  • 低温でゼリー状化することがある
    品質には問題ないので、容器のまま温湯で温めればOK
  • 2~3年以内に使い切りましょう*

合成樹脂系液体墨の特徴

  • 乾きがはやい
  • 低温でも粘度の変化が少ない
  • 5~7年以内に使い切りましょう*

*天来書院編著『筆墨硯紙事典』天来書院、2009、p.104より

「にじみやすさ」「乾きやすさ」「使いやすさ」は?

実際に使うとき、気になることについてくらべてみました。

にじみやすい?

左「書芸呉竹」右「玄宗」
液体墨を出して、すぐに書いたところ
左「書芸呉竹」、右「玄宗」
一時間後に書いたところ、左「書芸呉竹」右「玄宗」
液体墨を1時間放置してから書いたところ
左「書芸呉竹」、右「玄宗」

にじみやすい紙に、ほぼ同じスピードで書いてみました。

左の写真が、液体墨を容器に出して、すぐに書いたもの。

右の写真が、液体墨を1時間放置して、若干水分が蒸発した状態で書いたもの。

にじみ方の違いは、分かりませんでした・・・

乾きやすい?

墨液で書いて1時間干しているところ
液体墨で書いてから、1時間干して
左「書芸呉竹」、右「玄宗」
干した後に水をかけたところ
水をかけて
下に敷いていた紙に墨がついたところ
下に敷いていた紙に、溶けた墨が
左「書芸呉竹」、右「玄宗」

液体墨それぞれ小さじ半分(2.5ml)の量を、半紙の半分にベチョベチョに塗って1時間乾かしました。

1時間後、まだしっとりしている半紙を別の紙の上に載せて、水をかけて。

下に敷いていた紙を見てみると、液体墨の溶け具合に違いがありました。

膠(にかわ)系と合成樹脂系の違いですね。

呉竹「書芸呉竹」の方が、墨の定着に少し時間がかかるようです。

でも、書き上げてすぐには表装しませんよね(笑)

書き終わったら、水のかからないところで乾かせばOK。

使いやすい? 

注ぎ口の比較(正面から)
正面から見たところ
左「書芸呉竹」、右「玄宗」
注ぎ口の比較(上から)
上から見たところ
左「書芸呉竹」、右「玄宗」

「書芸呉竹」

書芸呉竹のアップ
  • 斜め上を向いた注ぎ口
    注ぎ終わった後、液だれしにくい。
  • 持ち手付き(180mlサイズには持ち手はありません)
    持ちやすく、注ぎやすい。

▼使いやすさに定評のある、「書芸呉竹」についてまとめました。

【書道におすすめの液体墨】呉竹「書芸呉竹」の注ぎやすさのヒミツ

「玄宗」

玄宗のアップ
  • 細くて長い注ぎ口
    液がゆっくり出てきて、安心。
    注ぎ終わった後、液だれしにくい。
  • 「絶対に漏れない」ボトルとキャップ

特に墨液の容器には「絶対に漏れない」との命題が有ります。そのため、自社で容器の開発を行い、成型機によるボトルとキャップの製造を行っています。

墨運堂ホームページ「研究開発/製造生産」より

それぞれの特徴をまとめると

呉竹「書芸呉竹」墨運堂「玄宗」
原材料の特徴膠(にかわ)系合成樹脂系
にじみやすさ
乾きやすさ
注ぎやすさ
シリーズの特徴
(色・濃度)
色:
「紫紺系黒」
「紫紺系黒 極」
「純黒」
「青系黒」

濃度:
「濃墨」
「超濃墨」
色:「紫紺系黒」

濃度:
「墨液」
「中濃墨液」
「濃墨液」
「超濃墨液」

まとめ

いつもなんとなく使っている液体墨について、初めて調べたり、くらべたりました。

特徴を知っていると、今後の商品選びにも役立ちますね。

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